|
===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ 外 : [そと, ほか, げ, がい] 【名詞】 1. other place 2. the rest ・ 外套 : [がいとう] 【名詞】 1. overcoat 2. greatcoat 3. cloak 4. wrap
ギャバジン()は、中世から16世紀ころにかけてヨーロッパの男性が用いた、広い袖のついた、ゆったりとしたガウンやクロークに分類される外套〔Cumming (2010), p. 88〕。 ウィリアム・シェイクスピアの『ヴェニスの商人』のの台詞には、彼が着ている服を指す "Jewish gaberdine"(ユダヤのギャバジン)という表現が見え、「ギャバジン」が中世のユダヤ人が着る外套としてのガウンなりマントを指す言葉として用いられている〔〔Oxford English Dictionary, "Gaberdine"〕〔"Jewish mantle or cloak." Picken (1957), p. 380.〕〔第1幕第3場のシャイロックの台詞に次のようにある(坪内逍遥訳)。「貴下はわしを邪教信者だの、人殺し犬だのと呼んで、此猶太上被へ唾液をかけなすった、わしがわしのものを利用したのが不埒だというだけのこッて (You call me misbeliever, cut-throat dog,/And spit upon my Jewish gaberdine,/And all for use of that which is mine own.)」〕。 == 歴史と語源 == 15世紀から16世紀にかけて、ギャバジンは、(gabardine, gawberdyne, gabarden, gaberdin, gabberdine など)様々な綴り字で記され、ファッショナブルな外套を意味する言葉であった。しかし、1560年代になると、ギャバジンは、貧しい者が着る、織目の粗い布で作った服を指すようになっていた〔〔。1611年に刊行された『仏英辞典 (''A Dictionarie of the French and English Tongues'')』で、は、フランス語の ''gaban'' を「雨がちの天気のとき使うクローク;ギャバジン (a cloake of Felt for raynie weather; a Gabardine)」と説明している。1656年に刊行されたの『グロソグラフィア (''Glossographia'')』は、ギャバジンを「粗い作りのアイルランド風のマント、馬丁の外套、長いキャソック (A rough Irish mantle or horseman's cloak, a long cassock)」と定義している。その後、口語としての「ギャバジン」は、労働者のスモックであれ、子どものピナフォア (ピニー)であれ、身体を保護する外套類なら何でも指すようになった〔〔Picken (1957), p. 145.〕。後に、トーマス・バーバリーが、1879年に開発した防水性の綾織り布を「ギャバジン (gabardine)」と名付けたのは、そのような含意を踏まえての事である〔Cumming (2010), p. 248〕。 英語の「ギャバジン (gabardine)」は、スペイン語の ''gabardine''、古フランス語の ''gauvardine, galvardine, gallevardine'' に由来するものであり、さらに、おそらくは、旅人ないし巡礼のクロークを意味するドイツ語の表現に起源をもっているものと考えられる〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ギャバジン (外套)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|